それだけです。

これは、
私の
心の中にあります。

私の体、
全ての感覚、感性を
支配しています。

これは、
私の
頭の中にはありません。

私の理性、
全ての理屈、思考を
破壊しています。

今日も、
これは、
私をとことん追い詰め
恐ろしい力で
私を突き落としました。

深い井戸の中へと・・・

宇宙の
どのような法則でも
これを
理解するのは
不可能なことです。

これは、
生きる原理、
憎しみの種、
生きる希望、
憎しみの炎・・・・・

私は
愛を
愛したいです。

ただ
それだけなのに・・・

ただ
それだけなのに
愛は
私を
愛してくれません。

それでも、
愛したい
愛し続けたい。

これは、
唯一
私の
心の中で
生きている
生き物ですから。




温室へ・・・

北風に
切りつけられた唇が
凍り付いたので、
重い冬の雨に
打たれた頭が
砕けたので、
私は
温室へ行った。

荒れた唇を
優しく
くちづけしてもらう為に、
痛い頭を
優しく
撫でてもらう為に、
私は
温室へ行った。

かび臭い温室の中、
湿っぽい温室の中で
私の体は
水滴になり、
全ての機能が
一つの世界へ開いた。

自然に・・・
自然に・・・
静かに
開いた。

知っています

海が
運んでくる
白い
泡は
逢えない人の
愛する
魂です。

触れると
消える
切ない
幻のような
ものです。

海が
連れてくる
青い
波は
あの世の人の
いとおしい
歌声です。

聴いていると
沈みそうな
不思議な
重力のような
ものです。

海が
私に
繋げてくれる
一つの
真実への道・・・

それを
私は・・・・・
知っています。

夜中3時

二つの眼が
眠らず
何かを探していた

色のない
透明な
何かを
欲しがっていた

わかる・・・
私の眼だから・・・

小さな灯りを点けた
壁に
大きな影が現れた
私は
その黒い影を触った

黒いのに
何故か
透明な海月のようだ

私は
起き上がり
水を飲んだ

そして
ルーミーの
詩集を取り出し
読み始めた

すると
どうしてか
文字が滲んだ

仕方がないので
ベランダへ出た

寒くて
冷たくて
体が震えた

しばらく
しばらく
遠くを眺めた

二つの眼が
私に囁いた

素敵な暗闇ね!ってね・・・・・

夜中の3時
静かな時間
静かな風景

私は
部屋に戻り
次は
コーヒーを飲んだ

そして

どうでもいいことを
書いている。

木曜日の心

たどり着けない場所が
あります

一番近くにありながら
遥か遠いところにあります

歩いても
歩いても
遠い
遠い世界
・・・

長い旅路を
照らす
月明り

月明りの下で
彷徨う
悲しみの意味

悲しみを抱いて
木陰で眺める
優しい空の顔

私の心は
この地上を愛しながらも
私の心は
この地上を憎んでいます

そんな
心は
何処から
何故
生まれてくるのでしょうか・・・

もう一度
歩き出します

とても
複雑な迷路のようです

まだまだ
歩き出します

心の道を・・・・・。

天秤

止まらなく揺れ動く天秤

願わない方へ傾く天秤

愛の秤を拒否する天秤

憐れな期待、暗い不安

心のメロディー、心の叫び・・・

耳の鼓膜が破れそう。


小刻みに震える天秤

沈み落ちていく天秤

わたしの愛を消し去る天秤

無意味な夢、愛想笑い

心の踊り、心の狂気・・・

私の中心が崩れそう。


どちらかを選べない

選ばない

私には

そのような権利などない。

最初から

わかっているから・・・・・。

また、白い朝に・・・

朝の雪
朝の窓
朝の吐息
朝の湯気
白い
白い

昼の月
昼の煙草の煙
昼の疲れ
昼の食パン
白い
白い

夜の星
夜の手紙
夜の豆腐
夜の顔
白い
白い

真夜中の頭
真夜中の心
真夜中の体
黒い
黒い

夜明け前の霧
夜明け前の日記
夜明け前の烏
夜明け前のサイレン
・・・・・
白い、
白い朝になる。

多分・・・

瞳の中へ
木を植えました

すると、
涙の泉の底へ
根っこが伸びました

枝は
静かに
静かに
心臓へ
鳥の巣を作り、
一匹の
小鳥を
育て始めました

小鳥は
歌いました

私の
心臓を突っつきながら
歌いました

私の
胸が
時々痛いのは
小鳥のせいです。

人生はサーカス

幼い頃
初めて
母と橋の下で観たサーカス・・・

私の
想像していた世界が
現実にそのまま現れた不思議な世界

悲しくて
怖くて
楽しくて
可笑しい・・・

とても美しくて
とても切ない

大人になったら
サーカス団に入り
町から町へ旅をしたいと思っていた。

私の夢は叶わなかったが
夢の心は
今も
何も変わっていない。

毎日、
フェデリコ・フェリーニの
夢の世界を歩く

彼の映画は
私のすべてを代弁している

子供の頃からずっと
私の中で
話しかけているピエロ・・・

その顔は
彼の映画の色んな場面から
登場する人物たち

色んな
自分の顔
色んな
自分の心・・・

私は
一人だが
一つではないのだ。

だから
多い悩みも
多い悲しみも
足りない愛も
足りない善も
いいと思えるようになった。

人生はサーカスだと
思い続けたい

人生は
決して
明るくて楽しいものではない

愛の別れのように
人生は
切ないものである

その
切なさは重い苦しみではなく
サーカスの終わりを告げる黒い幕

閉ざされる幕は
まだまだ
続くための幕である。


関係

海と生命

自然と愛

夜空と夢

星と希望

詩と孤独

月と心

瞳と嘘

真実と誤解

戦争と金

セックスと本能

嫉妬と慈悲

宇宙と地球

チベットと過去

樹と精霊

写真と言葉

Google+と私

あなたと魂

冬と片頭痛

煙と魔法

傷と歌

絵と悲しみ

雨と夕暮れ

猫と芸術

空想と瞑想

祈りと願い

・・・・・

・・・・・

強要

あの道
この道
その道

あの人
この人
その人

あの愛
この愛
その愛

あの音色
この音色
その音色

あの神様
この神様
その神様

一つだけを
強要してはならない

あなたに
わたしに
一つだけを
求めてはいけない

あの意味
この意味
その意味

あの欲望
この欲望
その欲望

あの自由
この自由
その自由

あの影
この影
その影

あの現実
この現実
その現実

一つだけを
強要してはならない

あなたに
わたしに
一つだけを
求めてはいけない