温室へ・・・

北風に
切りつけられた唇が
凍り付いたので、
重い冬の雨に
打たれた頭が
砕けたので、
私は
温室へ行った。

荒れた唇を
優しく
くちづけしてもらう為に、
痛い頭を
優しく
撫でてもらう為に、
私は
温室へ行った。

かび臭い温室の中、
湿っぽい温室の中で
私の体は
水滴になり、
全ての機能が
一つの世界へ開いた。

自然に・・・
自然に・・・
静かに
開いた。

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