夜の欠片

青く白い欠片の降る夜、
私は
3本の
燃えそうな赤い薔薇を
眺めていた。

片目を片手で隠し、
もう一つの
片目を大きく開き、
しばらく、
静かに
眺めていた。

悲しいこともなく、
泣きたい気持ちでもないのに
涙が
零れ落ちた。

不思議な夜だ
寒い6月の夜だ

そして
夜の欠片、
薔薇の棘が
こころと眼を刺す
とても
痛い
夜だ。



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