鉄の紐

小宇宙、
私の体を
貸してあげるわ・・・

一生消えない痣、
あなたの
小宇宙を深く
彫り残して。

貪欲塗れ、
五体の歪み、
ドロドロとした悪の膿、
それでいいの。

重苦しい
鉄の紐を解かす
あなたの
それが欲しいの。

お願い!
ヤギの歌でも口ずさみ
あなたの本能が喜ぶがままに
鮫のような私の口の中で
一日中遊んで。

待ちに待った望みよ!

そして
股の奥に生えている
その
ナイフの
鋭い口付けで
私を
いかせて。

私の
ずる賢い理性は
ぬるいよだれ溢れる
黒い森が嫌い。
荒い吐息奏でる
赤い池が大嫌いなの。

でもね・・・
くたばれたいの。
恐ろしい瞳、
僅かな広がりをみつめ
みっともない笑いをこぼし
自由になるの。

自由になるのよ・・・自由に。




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