誰かの花Ⅱ




















私だけが
住む島へ
第二の男が
何かを
持って現れた。

それが
何かを知らないまま
私は
それを欲しがっていた。

第二の男は
無色無味の何かを
島の窪みに植えた。

そして
私には見向きもせず
島から消え去った。


私だけの島に
私の花じゃない花が
醜い姿で咲き乱れ
憶えのない
切ない恋唄をうたっていた。

密かに溢れ出す
情欲塗れの
蜜の毒。
隠しきれない
うつくしい汚れを
罵り恥じらった。

私の花じゃない・・・
すべては、
私の花。

何かの
始まりであった。

何かの
終わりであった。

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