お前の視線




















ゆうべの道は
ゆうべに終わった。

しかし
この先も
ゆうべの続く道。

運命だよ
・・・・・
お前に
出逢ってしまったから。


変わりのない
変化を
この土地で
求めるのは
夢を
枯らすこと。

青函フェリーに
荷物より重い夢を乗せ
波打つ広い世界へ
舵を切った。

新天地をめざす
何気ない哀れみは、
儚い灯りそのもの。

点いては消える
昔からの
ゆうべの続く
お前と俺の運命。

指先でつむぐ
都会の甘い蜜、
偽者なのか
本物なのか
吐き気がするほどむせる。

けして俺は
道端に無礼を
落としたくないが、
いくつかの
暗闇の苦い思い出を
捨てた。

白黒論じない
危なっかしい
本能を泳がし、
不確かな未来への
明るい夢の唄なんか
唄ったりしてさ・・・
・・・・・。


見て見ぬふり、
知らん振り、
お前の視線。

やけに
目に沁みる
やけに
目に沁みる。






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