無言













窓の外の庭にはお花が咲いていて、
窓の中には冷気が漂う。
男(夫)と女(妻)の間、埋められない溝を
感じる。
黒い鉄柵、黒いドレス
青い壁、青いパジャマ
無表情の二人・・・。

この絵は、好きな画家マティスの「会話」です。

これから先、誰が、何を話そうとしているのでしょうか。
会話と言うより、重い沈黙、
「終」を感じます。
二人の距離は近いが、
二人の心はお互いに閉ざされて遠い。
二人の冷静な見つめあい・・・最後の、
長いような短いような、
時間が止まったかのような
特別な空気の流れを感じさせます。

この後、絵の続きの物語はどうなったのか・・・。

夫婦の会話

私はいつも夫に対して思うことがあります。
思わず自分の弱音を漏らしたとき、
生活の中、些細な相談の事を言うとき、
大体夫の表情は固まります。
無言のまま。何故か・・・(笑)
表情と言うのは
言葉よりものを言いますね。
正直、非常に悲しい気持ちにはなりますが、
今更そんな夫の態度に不満はありません。

確かに嬉しい気持ちになれる話ではないので
夫の反応は正しいかも知れません。が
聞きたかったのです。
夫の理解のある意見を・・・期待しすぎですかね。

ただ、自分の気持ちを少しでも
理解して欲しかっただけなんだけど、
夫はどうもそんな話が苦手らしいです。
つまり、私が求める意見(話)を
夫は最初から特に知っていて
求められる事をあえて言いたくないらしいです。
俺に、何を言わせたいの?みたいな・・・・・。

えっ?そうじゃないのに・・・
そう感じたなら何も言えないな。

毎回の事、
しょうがないと諦めつつあります。

思えば、
夫と出会ってから会話らしい会話をした覚えが
ほとんどありません。
音楽の話以外に・・・・・。

最初、日本語を話せなかった私は気持ちを
伝えられないもどかしさでちょっと苦しかったのですが
夫にはそんな様子が全く見えませんでした。
その時からずっと、
今も、夫はそのままです。

くだらない話も、大事な話も、
良い話も、悪い話も、
夫婦には必要かも知れません。

相手を尊重する気持ちさえあれば
口論も口論で終わり、
嫌な我慢より良い我慢をするように
なる気がします。

言葉のない会話はいくらでもありますが、
沈黙と無言を都合良く使って欲しくないのが
私の本音です。

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