供養




















梵鐘の響きに
導かれ
参りました。

死者の魂の声に
呼び出され
祈りました。

御灯明に
照らされ
微笑む仏さま、
その頬は
懐かしい
桃色でした。

お坊さんの
唱える
清らかなお経が
私の体を
すっと
通り抜け、
祭りに賑わう
すすきのへ
ゆっくりと
滲んで行きました。

しばらく
目を瞑り、
小さな撞木で
自分のこころを
突いてみました。

不思議な
音が
私の中から
鳴りました。



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