深呼吸




















深呼吸をしたいが
出来ない。

張り巡らされている
殺し屋の
監視の縄。

心拍数は千を超え
体温は13℃、
悔しいが
怯えているんだ
この先が
怖くてたまらない。

そろそろ
後もなく
崩れ落ちるのみ。

寂しい・・・
とても寂しい。

大切な一つの
思い出を
どうして
君は
壊すんだ?

どうして
背を向け
離れていくんだ?

ハートを
訳も分からないまま
縛られたことが
君にはある?

ハートを
無敵の
侵入者に
襲われたことが
君にはある?

君のハートは
何があっても
僕が
守り続けていたい。

叶わぬ願いだとしても、
君が
僕を壊したとしても、
僕が
君にそうさせたとしても。

深呼吸をしたいが
出来ない。

君の名前を
叫んでいるのに
君には
全く聞こえていないよう。

君の中から
消える時が来た。

壁のような
邪魔のような
僕を
捨て去る時が来た。


あぁ!
ハートが
痛いほど
膨らんだ。

苦しいが
自由の空気が
充満しているんだ。

深く
長く
呼吸をする。

・・・・・・・・・

さようなら!

全てを
消し・・・忘れるのさ。

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