雨の日、二人で散歩

土曜日の朝、
私より早く起きて本を読んでいる娘。
目をこすりながら娘の横顔を見ていたら
鼻水を垂らしている。咳もしている。
風邪をひいているのね。
そういえば、昨夜寝ているとき熱っぽかったな。
雨も降っているし、薬を飲ませ家でゆっくり過ごそうと思っていたのに
娘はなぜかお散歩に行きたいという。
凄い雨、二人で駄洒落合戦をしながら歩いていると
古本屋さんが目に入った。
興奮した娘は子どもの本のコーナーへ走る。
すぐさまお気に入りの本を見つけ読み始めようとしている。
鼻水は垂れているし立ち読みはよくないな。
一冊108円、七冊の本を買った。
外に出ると先よりひどい雨、それに重たい本、まともに傘も差さず
水たまりの道を避けながら歩いていたら娘が言う。
「雨の日のお散歩大好き!雨の日の本屋さんも大好き!」
そうなの?!よかったね・・・・・。

幼い頃、私は雨が降ると外へ出かけ一人でよく遊んだ。
空き地の水たまり場で、拾い集めた石を積み重ね木の枝を立てて
お花とか草を囲み湖のお城を作ったりしていた。
夜、家で眠るとき空き地のお城が気になって眠れなかった時もあった。
朝になり、忘れる時もあるけど、思い出して行ってみると
萎れた花と崩れかけているお城の姿が
子どもながらに儚くむなしくてちょっとだけ
心を痛みつけていたのを憶えている。
その気持ちは大人になった今でもずっと、雨の日になるとよみがえる。
なので、雨の日を喜べないし、娘みたいに「雨の日大好き!」だなんて
素直に言えない。

雨の日は苦味の強い濃いコーヒーで、
日々の溜まった汚れを飲み込もうとしているが
こびりついて取れないし、何より身体がだるくてしょうがない。
本当は、強い酒でも飲みたいが、飲めないので残念!

今日はまぁ、なかなか良い雨の日で、頭痛もなく過ごせて良かった。

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