二条市場路地裏

5回往復して、
6回目の往復。

驚かない、見慣れた姿だ
おっさんの
情け深い立ち小便・・・・・。
野良猫はかつお節をくわえ
背を低め走り去る。

ここは二条市場路地裏、
湿っぽいわだかまりを
捨てに来る場所。

生々しいカラオケの歌声
「恋唄綴り」
「津軽海峡冬景色」
「時の流れに身をまかせ」・・・・・。

真昼の酒場からもれる
数々の人生哀愁曲
偉人の名言より
最高に良くて、
最高にうっとうしい。

心の奥底にある何かが
するするとぬけだし
路地裏へしみこむ。

足を止め、
カメラのシャッターを切る
裕福な指の観光客。

ここは、
陽の当たらない陽が集まる
不可解な場所。
なににも収まらないカタルシスの世界・・・・・・。

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