青春

青春の短い春は
とこかへ消えた。

遠ざかる
やまびこのように
姿をなくし、

沈み行く
夕日のように
赤い血を吐き、

招かざる私の青春は
流れ星のように
幕を閉じた。

世の中の、
とろっとした青の群れ。
影の渦巻き・・・。

私は、
敗れた旗を掲げ、
ピカソの自画像を
見つめながら
金星の輝く未明、
屋根裏部屋から
飛び降りた。

勿論、
死んではいない。
死のうとした訳でもない。

こころに残っている
センチメンタルな火種、
私の守り神
・・・・・・・・。

雪の降る夜、
青春の短い春を
あの人へ聞かせたら
鼻で笑う。

かかとを無くし、
いつまでも
よろよろと
つま先で歩く私を
あの人は笑う。


どうでもいい青春の話。
私も鼻で笑う、笑えないけど・・・笑っている。
青春は、一度きりで、随分だ。

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