今夜の散歩




















夜風に抱かれ
ワルツを踊る
広場の旗

同じ色
同じ模様
同じ大きさなのに
同じ踊りを見せない。

夜の灯りに照らされ
そびえ立つ
広場のテレビ塔

街の恋
街の物語
街の思い出だから
街の夜を明けさせない。

夜の声に呼ばれ
野良猫のように
気の向くままに
歩いていたら、
札幌で
今を生きる
私を発見した。

素敵な街だ。

まさしく、
「恋の町札幌」だ。

広場に座り
旗の
踊りを
眺めていたら
あたたかい涙が
ポツンと落ちた。

素敵な
今夜の散歩を
私は
忘れない。

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