手品師は何処に




















自由の名で
それらを
手放す時が来た。

彼らに
彼女らに
愛の名で
元通りの
楽園を
与える時が来た。

我らが
吐き出し
踏みにじったのは
唾でもない
世の情け。

大量兵器をつくり
大量虐殺を行い
大量主義の奴隷を生み
大量争いの終わらない
悲しみを楽しみ
裁判官以上に
残酷に罰する
狂乱の世。

これらを無にする、
粉々に砕く大なる力。
インチキな神の声より
遥かに強い声・・・・・

ああ、
自由とか
愛とかが
自由になる、
ある意味
不自然な
世の中を見て見たい。

新しい星が
歴史をつくり上げるたびに
切り落とされた無垢な花々たち、
崇高な愛を歌うたびに
戦いの火を吹いた人類兄弟たち。

ああ、
ひと時の幻・・・
白い光を包み込み、
消して
飛ばして
姿を変えて
現して
咲かせてみせる手品師は何処?

21世紀の
本物の手品師は
何処にいますか?


いつだって
いつだって
・・・・・・
そこにいる。

その中に。

自由も
楽園も
悲しみも
神も
愛も
狂乱と共に
そこにいる。

私が恐れる
花の中で、
静かに
咲いている。

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