視線Ⅴ




















品のない
猫背の
後ろ・・・

まんまるい
眼球を広げ
毎晩
私のことを
覗き込んでいる。

ちくちくと
針の刺すような
細かい
肩の痛み。

つまり
犯人は
お前。


お前が送る
夜の
無言の
メッセージ。

私は
感情のあるはずのない
お前に
怯えている。

私の目より
先に
言葉をなぞる
その
冷めきった
瞳の光が
何より
怖いのである。

お前の
眼球を外したい。

汚れ一つない
目ほど
怖いものはない。





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