昨日の夢Ⅱ

また、恐ろしい海が広がっていた。
何度も夢の中に現れる海。
崖の上から眺めているはずなのに、足元のすぐ前に海がある。
波もなく、むしろ穏やかだが、川のように流れている。
海なのに・・・。
昨夜の海は黒に近い濃い灰色で、
夢の登場人物が変わるたび、海も色を変えた。

ずっと、立ち続けている私を横切って
見知らぬ人たちが海の上を走り去って行く。
不思議だが、夢の中の私は不思議だと思っていないらしい。
ここからが怖い。確かに海の上には道があるが、
全く目には見えない。
道の幅も長さもわからず、皆がわあぁ~!と、叫びながら走り出す。
なので、先まで潔く走っていた人たちが突然海の中へ消えてしまう。
いわゆる、テレビのドッキリ番組でよくやる、
地面を掘り「落とし穴」へ落とすのとよく似ている。

一人残された私は迷っていた。
私も、あの海の上を走らなきゃいけないのか・・・。
でも、怖い。あの沼のような黒い海へ落ちたくないな・・・。

気がついたら、いつの間にか崖の裏を彷徨いながら歩いていた。
坂道が現れ、周りを見回しながら上ると、
素朴な木造の家が立ち並んでいて、
長い髪のアメリカ先住民のような人達が、植物の手入れをしていた。
誰だろう・・・一人の男が私に何かを言う。何語かわからないが、
後ろを見て見なさい!
と、言っている気がして、後ろを振り向くと、
先の黒い海が目に入った。しかし、海が、海が凄く小さい。
げっ!!どういう事?!
海の縦、横幅が、三十センチ位しかない。
まるで額縁に収まっているみたい。
しかもそれ以外六つの海が横に並んでいる。
まさに、三次元の世界!!
七つ目の30センチの海の中から、体の半分をこちの方に
はみ出して何かをぶつぶつ言いながら、
手で海をかき混ぜている人がいる。

神様ではないのは確かだが、神業ではある。

バカみたいな夢の内容だが、夢から目が覚めても笑えない私であった。
覚えている怖い夢ベスト10に入る位怖かった。





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