鉛筆

鉛筆を持たない生活は考えられない。
今までの人生の中で
他の何より私の手に触れたものは鉛筆。
鉛筆にはいつも癒されている。
そして、救われている。
匂いやら、手で持つ感触やら、
削るときの音、書くときの音まで、
こんなにも
優れて、真っ直ぐな心を持つ鉛筆の存在。
私にとってかけがえのない一番身近な相手。

子どもの頃から鉛筆が好きで、特別な思いを寄せていた。
訳のわからない落書き、意味のある、ない文字を書いては
何とか心を落ちつかせ、寂しさとか不安とかを忘れ
夢を描いたりしたものだ。
本当の気持ちを本当に書けなかったり、
本当の事を書いても消してしまったり、
消しゴムに消されて薄っすらと残された鉛筆の後は
まさに傷の痕と似ていて時が過ぎても忘れられない。

今、娘が学校の宿題をやっている。
ひらがなの文字を書いては消して何度もやり直している姿を
見ていると鉛筆の声が聞こえてくるような気がした。

頑張れ!!ここでとめる、はらう、はねる、そう、良いね!

鉛筆はこの先、娘ににどんな思いを書かせどのような存在に
なって行くのだろうか。
消しゴムに消され、何度も書き続けやり直させる鉛筆の力。

私の鉛筆を持つ手にも力が入る。
鉛筆に感謝を込めて・・・これからもよろしく。





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